「家族の者」である。名前は、まだ無い。
…いや、あるんですけど。それはおいおい。
車中泊においては、限られた装備と空間の中で、何かと工夫をしないと不便なまま過ごすことになります。もちろん、どうにもならないことも、たくさんありますが、せっかくなので、その工夫も楽しみたい…ということと、ちょっとした情報交換の意味も込めて、チャレンジしてみた工夫について、成功したものも失敗したものも少しずつ書いていこうと思います。
さて、まずは車両本体の話から始めたいと思います。
〈目次〉
なぜ愛犬くんを選んだか
我が家の車は「給電くん」のお犬様バージョンです。なんで正式名称の「愛犬くん」を書かないのかというと、圧倒的に注目度が低い上に、その名称だと色んな別のもの(主に普通の飼い犬ですwww)が検索でヒットしてしまうので、注目度が高い「給電くん」ということで話を統一していこうと思います。
我が家で「軽キャンピングカー(以下軽キャンパー)」、しかも、見た目は商用バンのままである「バンコン」にしようという話が出た時に、専門雑誌をパラパラとめくって、一目ぼれしたのが「給電くん」でした。一目ぼれではあったのですが、装備、オプション等、見れば見るほど「これしかないなー」という気持ちは強くなっていったのです。ですが、これはあくまで「給電くん」の話なのです。
そう、なぜここから「お犬様バージョン」にしたのか…ということになりますよね。我が家には、犬はいません。もちろん、猫もいません。ですが、この「お犬様バージョン」の標準装備は、ペット用うんぬんではなく「給電くん」に輪をかけて非常に魅力的だったのです。
ベンチレーター
その一番はこれ「ベンチレーター」です。簡単に言えば「換気扇」です。
このベンチレーター、軽キャンパー…特にバンコンとなると、ほとんどついてるものがありません。我が家は軽キャンピングカーしか選択肢として考えていなかったので、途中まではベンチレーターの存在すら知りませんでした。ですが「夏の暑さって、なんとかならんのかなー」と、いろいろと調べているうちに出てきたのが、このベンチレーターでした。よくよく調べてみると、大型のキャンピングカーには、当たり前についている装備で、なぜ軽キャンピングカーにここまで付いていないのか、ちょっと不思議なくらいです。
ちなみに、このベンチレーターは、暑い時期にお犬様を車の中に置いて離れる際に必要な装備として、設置されています。そう、お犬様が暑くならないなら、人間も同じなのです。この装備を見て「お犬様バージョンにしよう!」と思った装備であり、最初の旅から絶大な威力を発揮した装備でもありました。数回使ってみて思うのですが、軽キャンパーにこそ、ベンチレーターは絶対に必要なのではないのかということです。
空間が狭く、湿気がたまりやすい軽自動車での車中泊の旅。「給電くん」は電気装備に特化した軽キャンパーとは言え、空間的にも電気容量的にもエアコンを装備するのは難しいのです。窓を開けることで換気は可能ですが、防犯面を考えると最小限にしたい…となると、このベンチレーターが絶大な威力を発揮することになります。後付で窓に設置するタイプやDIYでというのもあるかと思いますが、パワーや機能面を考えると、やはり天井付けのベンチレーターは、軽キャンピングカーには必要なんじゃないのかなーと思っています。まぁ、まだ2回ほど旅をしただけの感想ではありますが。
収納力
次は、収納力です。小型のお犬様をケージに入れて運べる仕様になっているのが、この「給電くん」のお犬様バージョンなのですが、逆にお犬様がいなければ大きな収納力が残ることになります。
私たちは、ここにコストコの大型クーラーバッグを置くのに使っているのですが、この収納力を得るために、リアゲートに一番近い窓を両サイドとも潰してアクリル?で出窓(と言っても外は見えないのですが…)を作っているのです。
これは「給電くん」でもできるのですが、オプション料金で片側4万円かかります。8万円分が標準装備…というわけです。ちなみに、標準価格は「給電くん」に比べて約10万円アップですので「足りねーじゃねーか!」となりそうな話ですが、前回、ご説明した通り「ベンチレーター」がついてるんですよ、奥さん!普通につけたら5万以上かかりますよ!
しかも、それだけじゃないんです!…いかん、某テレビショッピング風になってしまいました。ですが、本当にこれだけではないのです。床下にも収納があり、お犬様のおみ足を洗うための引き出し式の洗い場まであります。洗い場として使わないのであれば、これは単なる引き出し収納となる訳です。
床下収納や引き出し収納についても「給電くん」でもつけることはできるのですが、オプション料金として、それぞれ4万と8万がかかるのです!しかも床下収納と引き出し収納の組み合わせは、オプションでは存在していません。もともとオプションとして収納が欲しいと考えているのでしたら、非常にお得な仕様と言えるのではないでしょうか。
愛犬くんのススメ
そんな訳で、我が家では「給電くん」のお犬様仕様を選択したのですが、販売店の社長的には、どーもしっくり来なかったらしく、引き渡しの際にも「犬種はなんでしたっけ?」と聞かれる始末(笑)。でも、本当に声を大にして言いたいのです。『お犬様仕様は、お犬様仕様にあらず。「給電くん」のグレードアップバージョンである』と。そんな訳で、給電くんのご購入をお考えの方は、このお犬様バージョンについても、ちょっと考えてみてくださいませ。
※ただし、知名度の低さから給電くんと比べると買い取り額は下がるそうです。